中学受験国語では「本文への線引き」が大事、と言われているけど!
国語が苦手な子100人に聞きました!
「国語の問題に線を引くほうがいいと思いますか?」
えーーーー
ほら、やっぱり線なんか引かなくっていいじゃん!!!
っていうのが子どもの本音なんじゃないかなー。
「線を引いたほうがいいじゃない!当たり前でしょう!!」という
大人目線の考え方は、今はいったん置いておいて。
実際子どもに「線引いたんだけど、この線引きで合ってるの? 正しいの?」って
質問されたら、親御さんも困るだろうな。
そんなことを想像しながら、
たくさん入試問題を解いて、子どもたちに教えた実体験から
「線を引くということ」について、考えてみたよ。
親御さんが読んでも参考になるけど、
受験生自身が楽になるように、やりかたが分かるように書いているから、
一緒に読んでみて!
本文に線を引くって、意味あるんですか?
逆に「線を引かないで」本文を読む場合を思い浮かべてみよう。
実際の試験中に何をやっているか実況中継しちゃうよ。
試験スタート「はじめてください」
↓
試験問題パラパラ
(あー面白くないなー)あるいは(ふーん)(なるほど)
↓
本文読み終わったよ! やれやれ長かったー
↓
はい、次は小問だ
↓
どれどれ、記号だな
↓
確かこんな感じだったと思う。……問1はウ、にしておこうっと
↓
問2は抜き出しかー
↓
とりあえず傍線どこだっけ
↓
あー「五字以上十字以内か」……
↓
あー多分これ。文字数オーバーしちゃうから、ちょっと変だけどこの言葉、書いておこうかな
「空欄作るな」って言われてるし
↓
↓
↓
最後、記述? わー時間ないんだけど。
多分ここ? はやく写さなきゃ試験終わっちゃう!!
↓
はい試験終了です。鉛筆を置いて下さい。
↓
ぷはーーーーーー。やれやれ。
↓
試験が終わって「今日の試験はどうだった?」
↓
「うん、まあまあ……」
(「びみょー」って言ったら怒られるから言えない。ひえー)
みたいな、早く終わってほしい50分間みたいになりがち。
本文に線を引く意味、あるんですか?
???してる場合じゃないよ。
ありあり、大アリでしょー。
とくに偏差値50以下の場合
本文に線を引かないと、記憶力だけの勝負になってしまっている。
「一回読んで記憶して答えなさい」なんて書いてないでしょ?
「本文を読み(←何回でも、必要なところは読み直してOK、大歓迎!!)問いに答えよ」だよね。
だから、線を引かない人は
「チャレンジャーだねぇ」
「本気?!?!!」
「ほんとーにそんなに覚えてられる?」
(だったら偏差値60越え余裕でしょ!!!)
受験生当時のわたし、全然覚えていられなかったよ。
どうしようもなくムリだった。
記憶力がなかったからこそ、
「楽したいからこそ!線を引くんだ」
と声高に言いたい。
線を引くのは、ラクをするため。
線を引くのは、ラクをするため。
ラクをしたいから。
最初のうちは
の後だけでOK!!!
論説文でも物語文でも
逆接の後に本音あり!!
これで今は十分。
やみくもに努力するより、工夫して成績を上げよう。
偏差値50台の人のなかには
「線を引いてなくても偏差値55位取れているよ! だからやらない」
って人がいるかもしれない。
おめでとう。
それは地頭と記憶力がいい証拠。
でも、残念なニュースがひとつある。
小5後半~小6にかけて
本文の内容が込み入った、難しいものになっていく。
AちゃんとBちゃんがけんかしてたけど仲良くなりました。ちゃんちゃん。
みたいな単純な話でなくなってくる。
AちゃんはBちゃんに素直になれないんだけど、
その理由としては、これこれこんな事情があって。
矛盾した行動をとるから、話がこじれて。
さらに同級生のCくんやらお母さんやらが出てきて、いろんなこと言ってきて……
というような、
一言で言い尽くせない内容の問題が増えてくるんだ。
話がジグザグしてくる。
矢印でイメージ伝えてみるぞ。。
小4で読む文章
→ → → → → → めでたしめでたし
小5で読む文章
→ ⇔ ↑ ↓ ⇔ → めでたし?どこが?
みたいな雰囲気。小6~受験校は、学校レベルにより色々。
今は成績良くっても、読む方法を知らないでいると、
あるタイミングで成績が
ガタガタっ↓↓
↓↓
↓↓
ってくる子といっぱい出会ってきた。
そういう子におすすめなのは、
さっき話した「逆接の後に線を引く」ほかに、
まとめことば
の線引きにチャレンジ!!
「こんなのヨユー!」って子は、具体例をあらわす
といった言葉もチェック出来たら最高!!
まずはお試しでやってみるべし。
ある程度拾えていたらOK位の感覚で。
偏差値60以上取れている人でも、線引きは大事
線引きなしで、こんな成績をとれていたらすごいじゃないか。
御三家をはじめとする難関校に行きたい子も多いのかな。
ただ、記述はほとんど白紙で(あるいは仕上げていなくて)好成績、という場合は要注意。
↑ 結構こういうタイプの子っている。
サピックス偏差値60超えだけど、志望校がほぼオール記述の麻布とか桜蔭とか。
試験当日どうするの???
ご存知の通り、受験するX年後の2月1日には
数ページにわたる問題文を読みこなし
記述を仕上げていくミッションが課せられるわけだ。
試験問題の本文には
「記述で書いてないと『他の受験生に負ける』キーワード」
が本文の中で、絶対出てくる。
本文で1回だけさらっと出てくる主人公の気持ちことば、など。
これを答案に書かないと、本文ちゃんと読めてますアピールができなくなっちゃうじゃん。
たくさん答案がある中で
基本的なキーワードが抜けていると、
差がついちゃうよ。残念!!!
本文の内容をまとめて書く部分はいろいろな内容の答案が出てくるけど、
本文キーワード落としは難関校では致命的。
記憶で「確かキーワードがあったな」と覚えていても、
3000字とか5000字とか読んでいるうちのどこに書いてあったか?って
わざわざ探すかい?
試験時間は決まっているんだよ。
最初に読んだときに、くるっと〇で囲んでおくだけ。
はるかに見つけやすくなるよ。
難関校合格を目指す上で必要なことは、
「採点者が減点しにくい答案」
結果として「落ちない答案」
を仕上げればいいだけのこと。
そのための線引き。
あと、プラスアルファの話は追々。
線を引くことで、手に入るもの
どんな子であっても、線を引くことで「正確さ」と「時間」が手に入る。
線を引くってことは
算数の問題を解くとき
筆算をしたり、補助線を引くのと同じ。
(これやらないで解くって、超能力レベル!!!!!)
線引きって自分なりの解き方を探していくプロセスだから、
絶対的な正解も間違ってるもない。
一歩ずつ、前へ。行こう。
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第26回「国語だけ苦手な子がやる気を起こすには?」
第30回「問題文への線引き。やっぱり必要?」
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