中学受験国語は親泣かせ・受験生泣かせ


「国語の成績がいい時はいいんですけど、安定しないんです」
「ほかの科目に比べて波が大きくて」
「国語の偏差値が前回比マイナス10で泣きそうです」
「本人、今回のテストはパッチリ!って言っていたのですが」

中学受験でなんと国語は罪深い科目なのでしょう・゚・(ノД`;)・゚・

「なんとなく答えがわかっちゃうよね」という超能力者みたいな受験生もいるのですが。
大半の受験生にとって、国語はなかなか成績が安定しない。

なぜ安定しないのか、どうすれば高めの偏差値で安定するのか。その疑問に答えよう。

中学受験で国語の成績が安定しない最大の理由

大問が2問か1問。

大問がいくつかある他科目と違い、
他の問題で挽回しにくいという「出題形式」だから。

これが国語の成績が安定しない「最大の」理由です。

国語の出題形式は特殊

出題される文章はマンスリーや組分けなど大手塾のテスト・多くの中学入試では基本的に2つ。
(麻布や駒東は1つでしょとか、大妻とか共立女子とかは問題文がたくさん出るじゃん、って話は置いておくよー)

だいたいの場合、出題形式は
論説文
物語文(あるいは随筆文)
という2種類の文章。

国語の問題は(知識問題を除けば)「本文を読んで」問題を解くので、「本文」の意味がチンプンカンプンだと、どうにもならない。

その中に小問がたくさんあるけど、本文が十分に読めてなければ、問題で得点するのは不可能。

他の科目と比べてみれば一目瞭然。

算数は

大問1が計算
大問2が一行問題(いろいろな分野から)
大問3が速さ
大問4が図形
大問5が場合の数
みたいにいろいろな分野が出るでしょ。
大問を1つ落としても「捨て問」と考えて、他の分野で挽回可能。

社会も

大問1 地理総合
大問2 歴史総合
大問3 公民・時事問題
というふうに、ランダムに出題される。
細かい知識を1つ1つ「知っているか」「知らないか」で決着がつく科目。

だから、算数と社会は「この分野がわかっていないから、総崩れ」とはなりにくい。

理科は

ある分野がわかっていないと「崩れる」ってことがある。
大問1 生物分野
大問2 物理分野
大問3 化学分野
大問4 地学分野
ってわかれていることが多いけど、「水溶液の中和」「星の動き」「力学」とかはシステムがわかっていないと、大問まるまる落とすこともあるわな。
それでも4分の1。

まとめ

それにひきかえ、国語は2分の1だからね。崩れる時はどさっと崩れる。

国語の成績がテストで急に下がったときに、起きていること

マンスリーテストや組分け、カリテやアタックテストでガーンと成績が下がっているケースの多くは、この2つのどちらか。

  • 問題文のテーマがわかっていない
  • 物語文か論説文、大問のどちらかに時間をかけすぎている
  • 偏差値45以下まで急落している場合は、このどちらかでほぼ疑いようがない。

    どうすれば国語のテストの成績が安定するのか

    1 問題文のテーマを理解する、ある程度覚える

    国語は暗記科目です。

    「問題文を読んで、復習もなくはい終わり」が通用するのは一部の天才だけ。

    対応策としては
    日ごろの授業で文章を読んだときに「なじみのないテーマ」が出てきたら、自分でまとめておけばいいわけだ。

    論説文でいえば「最近の社会問題」や「日本文化の独自性」に関すること。

    → 「最近の社会問題」でいえば「ネット炎上」とか「メディアリテラシー」「忖度」など。

    → 「日本文化の独自性」でいえば「里山」「気候と住まいの関係」など。

    塾でよく見かける「あるある」ネタがあるじゃない。

    物語文でも、
    サピックスの教材は、この学年でこれを理解させよう、ってはっきりとした意図を感じるから、やりやすいと思うんだけど。

    ほかの塾でも、これって「愛情」もの、「罪悪感」ものって分析はできるでしょ。

    とにかく、問題文のテーマをストックする。ノートに書いて、ためておく。

    教材読んで解いて「終わったー」にしない。

    出題されたテーマは理解し、語彙は覚える。コツコツ貯める。

    リスだって貯めてるぞー。

    国語は暗記科目です。

    国語は暗記科目なんですよ。

    逆に言うと、必要なことを覚えれば「確実に成績は上がる」。

    授業をしていると「またこのネタ!?」ってなるよ。

    「国語は本番の本文にヒントが書いてある」のは確かなんだけど、
    本文のヒントを発掘するためには「テーマ理解」「人間理解」という土台が必要。

    「テーマ理解」「人間理解」を深めておけば、
    入試本番で「ああ、あの話だー。楽勝ー!」で合格するよ。

    2 家庭学習時間も試験時間と同じサイクルにする

    具体的にいうと、20分~30分でひとつの内容をやり切る習慣をつけてみる。

    「あ、25分経ったな」みたいな時間経過の感覚は、意識すればある程度身につく。

    テレビだって30分番組とかあるんだから、日々の生活の中で「時間の区切り」は体験しているはず。

    意識を使ったトレーニング。これ小6は必須ね。
    やらされ勉強じゃ志望校合格はムリーーー。

    私が桜蔭を受験したときは、思いっきり時間管理は意識したよ。

    生徒と話していると「え、なんでみんな時間のことを考えないの?」って不思議に思う。

    自分のコンディションが悪くなってくると、問題がますます解けなくなるから注意を払うのが自然。

    「試験ってリズムに乗るもの」でしょ。
    手が止まったら、思考がストップしたらおしまいだから、流れを作るようにしていた。

    実力が同じくらいの子が受験するんだったら、いかに本番のパフォーマンスを改善するかが、合格の鍵。

    試験時間が40分の学校は要注意

    とくに、
    女子学院・白百合・頌栄など試験時間が40分の学校を受ける予定の子は、20分サイクルを身につけておいたほうがいいよ。
    東洋英和の45分も変則的だよね。

    思わぬ不合格ってケースは時間配分ミスが原因ってこと、あるからね。
    油断しないで「身体で時間感覚を身につけること」推奨。

    国語は「試験の作法」を攻略すれば成績アップする科目だよ!!

    まわりの子があきらめちゃいやすいから、きちんと取り組めば有利!!

    第2・第4金曜日音声セミナーを公式LINEで配信中。

    ID:@701izxix
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