中学受験の物語文で点が取れないのは「解き方」を知らないから

「物語文でどうしてこの答えになるの? 本文を読んでも全然意味不明なんだけど」

そんな悩みを解決して、物語文で合格点を取るためにはどうしたらいいか?

それなら、受験の物語文の「解き方」を知っておけばいい。

入試問題として中学校(や進学塾)の先生が問題を作るときには、一定のルールがある。

だから「解き方」をマスターすればいいだけ。

問題を解くのが楽しくなるし、得点もアップするし、「行きたいなー!無理かなー?」と思っていたあの学校に合格するのも夢じゃないさ。

サピックス・四谷大塚・日能研・早稲田アカデミーなど大手塾の授業では、ただ問題を読んで、解いて、丸付けして終わり。でも、「解き方」が身についていないというケースも多いよね。
きれいなノートだけ提出してたら「よく復習していますね」。でも写しているだけ、なんてことない?

中学入試本番でどういう「解き方」をするか、「自分なりの解き方」はある?

こういうところに注意して本文を読んで、あんな点に気を付けて解答する・・・という「解き方」がないと本番はつらいよー。

今から物語文の「解き方」を説明するから、ちょっと読んでみて。
身に着ければ、サピックス・四谷大塚・早稲アカ・日能研といった大手塾でのクラスアップするし、憧れの学校が進学校になるからね。

中学入試物語文の解き方の基礎は「本文の読み方」

物語文の「解き方」というと、

  • 選択肢問題の攻略法
  • 記述問題の必勝法
  • 抜き出し問題は定石
  • なんていう問題ごとの解き方を連想するかもしれないね。

    確かにそういうものも、なくはない(後半で書くからお楽しみに)。

    でも、問題ごとの「解き方」より前に

    「本文の読み方」をマスターするのが大切。

    入試本番で出題される文章って「途中から始まる」ものがほとんどじゃない?
    だから、お話の筋がつかみにくいよね。

    趣味でやっている「読書」とは完全にちがうもの。

    中学入試本番では

  • 試験時間40~60分程度で
  • 作品の一部だけ切り取られたものを読み
  • 出題者が作った問いに答える
  • というアクロバットに挑戦!! しているわけよ。

    多くの場合、200ページ近くある本の中から、
    「お! この部分の心情の変化、おもしろいなー! 問題にしよう!!」
    というノリで問題作成者が10ページほどピックアップする。

    問題が作られる。

    解いてね(*^-^*)

    受験生は頭が「ハテナ」ってなるー。
    何が起きているのだ?? 目が泳ぐー・(・・?

    物語の本を1ページ目から読み進めるのであれば、だんだんお話の筋がわかるし、気持ちについての表現も繰り返しでてくるし。
    しかし、問題文では「途中から始まる」ので何が何やらわからない。あせる。あせる。

    小6の問題文だと、わざと事件の途中からはじまる文章も多い。
    いきなりお話の中に放り込まれるので、まず「状況をおさえる」ことが必要だよ♪

    「状況をおさえる」ための確認ポイント4つ

    1 「いつ・どこ・だれ」をおさえる

    この物語はいつの時代?

    いまの時代? それとも戦争中など、今とはちがう時代?

    時間帯は?

    朝? 昼? それとも夕方? 夕暮れ時?

    この物語はどこのはなし?

    学校? 家? 部活動の場所? 田舎? 見知らぬ場所? 日本以外の外国?

    登場人物はだれ?

    お父さん? お母さん? 同級生? 先輩? 後輩? 先生? おじいちゃん? おばあちゃん?

    「いつ・どこ・だれ」が大事な理由

    同じ行動や発言でも、「いつ・どこ・だれ」が変われば意味合いが変わってくるから。

  • 戦争中、3歳の女の子がか細い声でお母さんに言った「おなかすいた」
  • 今の時代に、小学生がワイワイ公園で遊びながら言った「おなかすいた」
  • 意味合いもこめられている気持ちもちがうよね。

    登場人物の気持ちを読み取る手がかりとしての「いつ・どこ・だれ」。すっごく大事。

    2 「マイナスの事情」をおさえる

    物語文に出てくる登場人物は、基本的に「悲劇のヒロイン(ヒーロー)」。

  • 走るのが遅いのに、リレーのアンカー
  • 両親が離婚するので、これから転校
  • 友達と仲良くやりたいのに、いじめに加担せざるを得ない
  • など、逃げたいけれど、やりたくないけれど、直面したくないけれど、向き合っていかなくてはいけない、乗り越えていくべき「マイナスの事情」を抱えている。

    当然気持ちの変化も大きいし、物語文の山場。問題出題者の大好物(*^▽^*)

    基本的に「苦労乗り越え型感動ストーリー」が好まれるの。
    (このへんは中学受験だろうが、テレビのバラエティ番組と同じよ)

    これを理解し、答案に反映させられると、「出題者の意図」に沿った高得点答案に仕上がるよ。
    こういう答案だと、正直採点者にとっても読みやすくて好みのタイプー(⋈◍>◡<◍)。✧♡

    「ハートフル読解メソッド」では、「マイナスの事情」が書かれているところ(本文)に必ず印を残しておいてもらってる。
    本気でこれは人生変えるのでやってほしい!
    (合格校がかわるって人生変わるってことだよね!!!オーケィ?)

    3 人間関係をおさえる

    簡単な問題だと意識しなくても解けるけど、難関校になればなるほど学年が上がれば上がるほど「人間関係をおさえる」ことが大切。

  • 誰と誰が兄弟?
  • 誰と誰がいとこ?
  • 誰と誰が仲良し?
  • 誰と誰がライバル?
  • 誰が権力者?
  • お母さんとは愛情関係になってる?
  • お父さんとは信頼・尊敬関係になってる?それとも反発?
  • 「おじいちゃん・おばあちゃん・先生」など親以外の大人とはどんな関係?
  • 登場人物が増え、家庭や学校だけでなく幅広い人間関係が繰り広げられるほど、難易度はUPするよ。

    4 気持ちを読み取る

    さて、1~3まで理解したうえで、登場人物の「気持ち」を読み取るよ。

    気持ちは登場人物の言動からじわーりじわーり、にじみ出ている。

  • ハート(うれしい、悲しいといった気持ちコトバ)
  • 口(「お母さん大好き!」みたいなセリフ)
  • 顔(「鼻の奥がつんとした→泣きそう」といった顔の細部・しかめっ面などの表情)
  • 体(目をそむける動作→罪悪感やとまどい、むごくて耐えられない、など。気持ちは状況による)
  • 上に書いた4つが理解出来たら、

  • 情景描写(天気や周りの物)
  • を気にしてごらん♪

    これはちょっとハイレベル。

  • 虹が見える → 希望がわいてくる
  • 友達からもらったプレゼントが壊れる → 友情のピンチ
  • 雨が降り始める → これはされに難易度高め。降り方にもよる
  • 情景描写は「お約束」の世界なのだー。
    国語が苦手だけど得意にしたいと本気で思っている子は、ぷっちゃけ「暗記」したほうがいい。

    ハートフル読解メソッドでは、国語は暗記科目。
    理科や社会みたいなもので、よく出る分野を暗記しておけば得意になるよ。
    暗記しないでなんとなーく受験している子も多いから、案外得意科目にしやすいよ!

    中学受験の物語文「本文の読み方」まとめ

    1 「いつ・どこ・だれ」をおさえる
    2 「マイナスの事情」をおさえる
    3 人間関係をおさえる
    4 気持ちを読み取る

    特に「マイナスの事情」は確認しよう!線を引こう!
    そうすると、登場人物の気持ちを読み取ることができるからね。

    闇から光に転ずるところに得点あり。

    問題タイプ別・中学受験の物語文の解き方

    本文の読み取りができてるって前提で、問題タイプ別の解説していくね。

    実際の問題は3つの形式が多いかな。

    1 選択肢問題

    2 記述問題

    3 抜き出し問題

    苦手を克服するための勉強法は微妙に違うので、それぞれ説明するね!

    選択肢問題

    ―――線の前後を読めば解ける問題

    これは基本的な読解力を問う問題。
    サピックスのマンスリーテストの問2~問5くらいは―――線前後だけで解けちゃう問題が多いかな。

    あらすじ

    気持ちのきっかけとなる出来事

    気持ち

    が見つかればOK!

    ―――線の前後だけ読んでも解けない問題

  • 本文全体のテーマを問う問題
  • 気持ちの移り変わりを問う問題
  • このような問題では、―――線の前後だけ読んでも正解はわからないよ。

    たとえば、いじめがテーマの物語文。

    本文の前半では「いじめられるくらいなら臆病者で構わない。罪悪感があるけど」
    ってウジウジしていたけど、

    本文の後半では「ポス集団に無視されても構わない。僕は勇気をもって正義を貫く」
    なんて物語文、よくある展開だよね?
    (ここは(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪って同意してほしい場面!!)

    こういう気持ちの変化があったとき、出題者としては
    あえて前半部分のキーポイントに―――線をつけず、
    いきなり後半のキーポイントで―――線をつけて問題にする。

    (問題作り方ネタバレ!)

    「『―――線⑦ その時ぼくの中で何かがぱちっと弾けた』とありますが、どういうことですか」
    ↑↑↑
    主人公が「勇気だして、正義を貫くぞー!」って場面でありそうな表現。
    これ、―――線の前後だけじゃわからないよね。
    主人公が前半でどういう気持ちだったか、セットじゃないと答えられないのさー。

    だから、―――線の前後だけでなく、本文を最初に読むときに気持ちやマイナスの事情に線を引くことを「ハートフル読解メソッド」ではおすすめしている!!

    本文全体という長いスパンで

    あらすじ

    気持ちのきっかけとなる出来事

    気持ち

    が見つかればOK!

    「本文は読み取れているのに得点にならない」場合の対処

    「本文の内容はそれなりにわかっているのに、選択肢問題解けないよー」って悩みも多い。

    この場合考えられるのは、以下の2パターン。

  • 選択肢で出てくる言葉の意味がわかっていない(語彙力が足りない)
  • 本文で出てくる内容をまとめるのが下手(抽象化が苦手)
  • 選択肢で出てくる言葉の意味がわかっていない(語彙力が足りない)

    選択肢でよく出てくる気持ちコトバ・人物像の言葉を知らないと、本文の内容がわかっていても得点できない残念な状況が生まれてきます。

    「憤り(いきどおり)」「あどけない」といった、大人にとっては常識ともいえる言葉を知らない子が多いです。

    わからないコトバが出てきた都度、意味を確認しておいてね。

    「選択肢問題で言葉の意味はわからなかったけど、消去法で解けた」場合が要注意。

    学年が上がると「その言葉」の意味がわからないと、得点できなくなるよ。
    小4で偏差値50キープ出来ていて小5で偏差値50を割り始める子に多いパターン。

    今のうちにやってね。ラッキーなことに「ハートフル読解メソッド」のブログに出会えたのだから(^_-)-☆

    本文で出てくる内容をまとめるのが下手(抽象化が苦手)

    言葉の意味はわかるのだけど、
    選択肢の意味=本文の内容
    って見抜けない場合。

    これは、正直言って場数が勝負。

    「この言い方はこれと同じ内容なんだ」って判断する機会をたくさん持つことだ。

    記述問題

    記述問題も基本の攻略法は、選択肢問題と同じ。
    マイナスの事情など、今まで解説したところに線を引いておいてね!

    本文の言葉をつなぎ合わせるだけの問題

    このタイプは
    出来事→気持ち→文末(~から・~こと)。
    が基本形。

    本文の要約をしなくてはいけない問題

    「~~な場合を〇〇と言う」
    「~~な場合、人は〇〇な気持ちになる」

    っていうことを知っているかどうか、で得点できるかどうか決まる。

    だから
    人間を理解する
    ことが大切。

    どういう状況(シチュエーション)で、人はどういう気持ちになるのか
    まとめておこう。
    国語は暗記科目だから。

    「本文全体をふまえる」問題

    これこそ、最初に読むときから本文に線を引いておくしかないよね。

    あとは、段落ごとのまとめをメモ書き程度でササッと書いておくといいよ。
    くれぐれも時間をかけないように!!!

    抜き出し問題

    物語文の抜き出し問題で圧倒的に多いのが「比喩表現」。

    気持ちや情景を比喩(たとえ)を使って印象的に表しているのはどこ?って出題が多いよ。
    まずは「~ようだ」「~みたいだ」に印をつけてみてほしい。

    あと、四谷大塚だと抜き出し問題が多いけど、3問セットの問題は
    2つはすぐ見つかるけど、1つは離れたへんなところに答えがあることも多い。
    そういう問題は捨て問扱いでいいよ! 正答率も参考にしてね。

    第2・第4金曜日音声セミナーを公式LINEで配信中。

    ID:@701izxix
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