中学受験の論説文には「解き方」がある

中学受験の「論説文」は大人が読むような新書レベルの内容が多く出題されているね。
問題文をちらっとでもいいから見たことがある?
大人が読んでも「えー」ってうなっちゃうような内容のものも多いね。

言葉の意味がつかめなくて、話のスジを追いかけられなくて、どこから手をつけようかな?!って。 頭の中が混乱しそうだ。

だからこそ段階を踏んで論説文の「解き方」「読み方」を身につけていこう。

このブログを読んでくれている君なら実行してくれるだろう?
半信半疑でもやってみてくれるよね♪

サピックスや四谷大塚、早稲アカの授業がチンプンカンプンな君にも、勉強を教えるのが苦手な親御さんにもわかるように書いてみるよ!

「論説文」の出題レベルは3段階。

わかりやすいように学年別にしてみたよ。
塾によって多少の差はあるかもしれないけど、わかりやすさ重視でまとめてみた。

ステップ1: 小3レベル

正直、文章を読んでいても、いなくても「常識」で選択肢を選べる問題。
まだ「筆者の意見」を読み取る「論説文」ではなく、「事実」についての説明を述べた「説明文」が多いね。
「説明文」の読み取りができることが「論説文」の読解の基礎になるので、ちょっと解説していくよ。

「説明文」の読み方の基礎

まずは

  • 問いかけ(~だろうか?)
  • 答え(実は~なのである)
  • 理由(なぜなら、~からなのだ)

が読み取れているか、確認しよう。論説文でも必要な読み方だ。むしろ、論説文を読むときに必要になるから、簡単な説明文で基礎トレをしているといえるね。

これらを見つけて線を引いておく読み方をハートフル読解メソッドでは「基本動作」と呼んでいる。常識に頼りすぎて「基本動作」が身についていないのが、小4~小5で成績が急落する理由のひとつだ。

今のうちから

  • 問いかけ(~だろうか?)
  • 答え(実は~なのである)
  • 理由(なぜなら、~だから)

印をつける「基本動作」をやってみよう!

それからこの時期、本文はまだそれほど難しくないので、むしろ答え方のルール(理由→文末を「から。」にする)を身に着けておくのがおススメ。

あと、意味がわからない言葉の意味をお家のひとにきいたり、辞書を引いたりして、「語彙力アップ」の作法も習慣にしておくといいよ。
「この頃はまだ時間があったなー」って後でわかるよ、きっと。

ステップ2: 小4レベル

「事実」の説明が詳しくなった「説明文」だけでなく、「筆者の意見」を読み取る「論説文」が登場し始める。

「説明文」と「論説文」の違い

たとえば、
・ 時計の歴史(いつ日時計ができた、水時計ができた、など) について事実を述べているのは「説明文」
だけど
・ 時計の歴史 という事実のみならず 「時計のせいで人間はあくせくするようになってしまった。これでいいのか」という主張まで書いてあったら「論説文」

「説明文」だったら

 

  • 場所

 

に注目しながら、時間ごと(昔から→今へ)、場所ごと(日本ではこうだったけど⇔ヨーロッパではああだった)で比べればOK!

もちろん「印をつける」基本動作をやってね!

「論説文」だったら

「論説文」だと、「筆者の主張」と「事実(具体例)」がセットになって書いてある。

「筆者の主張」は「具体例」の前か後に書いてあるよ!

え、「筆者の主張」がどこに書いてあるか見つける方法を教えて! って。

せっかくこのブログを見つけてくれたから教えてあげるよ。

ちょっと「邪道」なしれない方法だからね。

通っている塾で得意になってベラベラ言っちゃうと、先生に「なんだそれ!」って言われるかもしれない(‘ω’)

その方法とは……

「論説文」で「筆者の主張」を見つける方法

1 「~思う」「~考える」「~感じる」ってあったら「筆者の主張」

2 「重要だ」「大切だ」「必要だ」ってあったら「筆者の主張」

3 「言葉の意味がわからないまとまり(段落や文章)」があったら「筆者の主張」

以下、詳しく見ていこう。

1 「~思う」「~考える」「~感じる」ってあったら「筆者の主張」

「~思う」「~考える」「~感じる」って書いてあったら、基本的には「筆者が」思ったり、考えたり、感じている。
筆者以外の人だったら「ドラえもんが」とか「名探偵コナンが」とか書いてあるはず。

本文中で断り書きなく「『真実はいつもひとつ』と考える。」って書いてあったら、そう思ったのは「江戸川コナン」じゃなくて、あくまでも「筆者」だからね!

「~思う」「~考える」「~感じる」を見つけたら、迷わず線を引くのが「ハートフル読解メソッド」のお約束。

2 「重要だ」「大切だ」「必要だ」ってあったら「筆者の主張」

何を「重要だ」「大切だ」「必要だ」って決めるかは、人によって違うはず。

たとえば、「黒魔女さんシリーズ」は「大切だ! 人生に不可欠だ!!」って人もいれば、「別に? なくてもいいじゃん」って人もいるわけ。(ここでなぜ黒魔女さんが登場するのだ、おいおい)

人によって考え方がわかれるからこそ、筆者様は「○○が重要だ!」と主張するの。

読解問題を解くときは、筆者は「様」をつけてもいい位VIPなのだよー!

というわけで、「重要だ」「大切だ」「必要だ」が書いてあったら、「ハートフル読解メソッド」では、線を引いてもらいたいな。

3 「言葉の意味がわからないまとまり(段落や文章)」があったら「筆者の主張」

これはどういうことか?????? こんなテキトーな説明でいいのか?(「適当」くらい漢字にしておけ。本当にテキトーじゃないか)

「具体例」は、目に見えるもの・身近なものを題材にしているから、わかりやすい。どちらかというと話し言葉に近い。

しかし、「筆者の主張」は「考えたこと・感じたこと」をまとめたものだから、意味がわかりにくい書き言葉になりがち。

たとえば、こんな文章があるとしよう。

みなさんのまわりには、おいしいお菓子がありますよね。例えば、キャンディ、アイスクリーム、チョコレート菓子やポテトチップといったスナック菓子など。最近は手軽にスイーツが手に入るようになりました。しかし、お菓子の甘味を出すためには、大量の砂糖が使われています。そうなると、喜んでばかりもいられません。糖分の過剰摂取に関心を払う必要が生じてきます。

上記の文章の具体例はどこで、筆者の主張はどこ?

色分けしてみると、次の通り。

みなさんのまわりには、おいしいお菓子がありますよね。例えば、キャンディ、アイスクリーム、チョコレート菓子やポテトチップといったスナック菓子など。最近は手軽にスイーツが手に入るようになりました。しかし、お菓子の甘味を出すためには、大量の砂糖が使われています。そうなると、喜んでばかりもいられません。糖分の過剰摂取に関心を払う必要が生じてきます。

って具合になる。

どうしても、中学受験で出題される「筆者の主張」ってカチッとした書き言葉になりがちなのだ。

だから、小4段階では「読んでて意味がわかりにくくなってきたら、筆者の主張だ!」(ていねいに読もう、線を引こう)でなんとか乗り切れる。
意味がわからない言葉があったら、辞書引きをお忘れなく!

ステップ3: 小5~小6レベル

「筆者の意見」を読み取る「論説文」の読解が本格化してくる。

だんだん「具体例」部分の内容も難しくなってくるから、上記の「邪道」な読み方が使えなくなってくる(-_-;)

テーマが具体的なものから抽象的なものへ、身近なものから地球規模のものへ、内容も多岐にわたってきてギブアップしたくなるのがこの時期の特徴。

この段階で重要な視点は
「筆者の意見」「反対意見」
という対比の視点。

「反対意見」の多くは、「世の中で広く一般的に信じられていること」「え、〇〇ってこうじゃないの」って思われているようなこと」。「一般論」とも呼ばれているよ。

そういった一般人たちが信じていることを論破していくのが「筆者の意見」。

「これは筆者の意見か?」
「それとも反対意見?」

色分けするのが超オススメ。

「型に従って読むことが大事」になってくるので、こちらの記事も読んでもらえると理解が深まるだろう。

論説文を読むときに使いたい「3つのしるし」

国語の成績が上がるタイミング2つと中学受験国語の「基本」3つ

「ハートフル読解メソッド」は本気で成績上げたい子の味方!

あとは、やるかやらないか(^_-)-☆

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